今日は少しテイストを変えて友人が寄稿してくれた文章を公開しようと思います。一年前に書いてもらい投稿していたのですが、以前「原点回帰」の時に少し述べたように、色々と右往左往しているうちに非公開にしてしまったので今回改めて投稿したいと連絡したところ、快諾してもらえたので共有します。彼とは何年か先、地元で一緒に地域づくりに関われると嬉しいなと僕は勝手に思っています(笑)。実はサイトアイコンを作ってくれたのが彼だったりします。
僕は今、地元を離れて大学に通っています。専攻は教育学部小学校コースです。家が教師一家であることや恩師との出会い、そして何より子ども好きであることから、この道を目指すことになりました。
先日、所属するダンスサークルが主催するイベントがありました。これは障がいを持った方々と共にダンスを楽しもう、というイベントです。定期的に行い、発表会などもする予定です。僕自身、これまで障がいを持った方と接する機会は多くなかったので、どのように接すれば良いのか不安な気持ちで迎えようとしていました。小学校教育においては障がいを持った子が特別学級等に入らず、通常学級で生活することも珍しくありません。保護者の方は自分の子が変に特別扱いされたりするのを避けたいと思われ、そのようなケースになるそうです。僕はふとこれを思い出し、これから先必要な経験になると思い、積極的に関わっていこうと決めました。
そして迎えたイベント当日。小学校低学年の子からお年寄りまでたくさんの方が参加されました。参加者は主に発達障がいを持たれる方でした。最初はうまくコミュニケーションがとれずぎこちなくなってしまいましたが、諦めず積極的にアイコンタクトをとったり、手を繋いだりすることで次第に心が通じるようになっていきました。そのうち、一緒に踊っていると、素敵な笑顔を見せてくださるようになり、僕の心も癒されました。楽しそうに踊るその姿がとても印象的でした。僕は最初、小学校教育においてよい経験になるとただ思っていただけでしたが、それ以上に、かつ純粋に感じたことがあります。「あの方々の笑顔をずっと見ていたい。」と。
現在の社会は、学歴や専門に特化したスキルなどが求められているように感じます。成功の未来を描いて、激しい受験・入社戦争に挑む方が多いでしょう。僕もおそらくその一人に当たります。では、地域創生の取組においてはどんなことが求められるのでしょうか。地域をPRできるイベント、Iターン者・Uターン者を増やす取り組みを企画運営…、いわゆる「発想豊かでクリエイティブな人」や「積極的な行動・客観的に物事をとらえることができる人」、経済的に貢献できる人が求められているのではないでしょうか。
たしかに、そういった地域創生を促すリーダーや団体、人材は「経済的な地域創生」に必要不可欠です。しかし、僕が言いたいのは誰もが笑顔でいられるような「幸福的な地域創生」です。地域には障がいを持った方や、病気を患っている方、外国から来られ日本語がうまく話せない方、他にも様々なハンデを抱えた方がおられます。ダンスイベントで感じた、あの「笑顔を見ていたい」という気持ち。一緒に楽しむことで、その人に何か新たなものが芽生える気がするのです。些細なことでもその人の人生に大きくかかわる気がするのです。そしていつかその人が、他の方々の何かプラスな存在になる気がするのです。だからと言って具体的な案は思いつきませんが、何か大切なことではないかと感じたのです。
私たちは遠い対象に目をとられて、足元が見えてないところもあるのではないでしょうか。地域創生において経済的なプラスは重要なことだと思いますが、その地域に住む方々の「幸福」を育むことが、そもそもの地域創生に必要なエネルギー源になるのでは、と思います。地域を動かすのは、きっと地域の「幸福感」以外にはないのです。
[友人H]
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